下痢には2パターンあり急性下痢と慢性下痢があります。
最近、御来店させるお客様の中で下痢症状が慢性的に起こり日常生活に影響が出ておられるお客様が増えています。
市販の薬を飲まれると一時的に治りますがお薬が切れてしまうとすぐに腹痛、下痢に襲われお辛いとお聞きします。
現在治療にお越しくださるお客様の治療をしていく中でまず日常生活の見直しからして頂いています。
なぜなら下痢の症状に至る原因が沢山あるからなのです。
下痢の症状でも経緯が違うと治療のアプローチが変わります。その為まずはお話をお聞かせいただき
ホームケアも大切になりますのでお客様自身が無理なく改善できる事から一緒にさせていただきます。
急性下痢には大腸菌、赤痢菌、腸炎ビブリオ性食中毒、ウイルス性大腸炎があります。
その他食べ過ぎ、冷たい飲み物、アルコール過多、クーラーなどの環境による冷えが原因で起こります。
慢性下痢は消化不良障害、大腸粘膜の過敏、アレルギー性下痢、過敏性腸症候群などの原因があり大腸の蠕動運動が盛んになる為、腸内の水分が吸収されず下痢が起こります。
東洋医学からの考えでは6つの経緯、原因が考えられます!!
①外感寒湿
生物や冷たいものを飲みすぎた時に起こります。
寒邪による下痢になります。湿度が高い環境が続くと冷たいものを摂りたくなりよく見られる病態です。
⭐︎吐き気
⭐︎手足や全身が重だるい
⭐︎頭がすっきりしない
⭐︎浮腫やすい
⭐︎寒気がする
⭐︎水様便
※治法・・・散寒解表
②湿熱中阻
脂っこいものを食べすぎたり、お酒を飲みすぎたりすると起こります。
⭐︎食欲がない
⭐︎お腹が張って苦しい
⭐︎ムカムカする
⭐︎肛門に灼熱感がある
※治法・・・清化湿熱
③湿困脾胃
食べ過ぎによって脾胃の消化・吸収機能が阻害されて起こします。
⭐︎みぞおちが張って痛む
⭐︎お腹を押すと苦しい
⭐︎ゲップがよくでる
※治法・・・理気止嘔
④肝気鬱血
緊張するともよおす、環境が変わるともよおすなど精神的な問題と関係。反復性の下痢が起こります。
過敏性腸症候群の症状の多くもこれに当たります。
⭐︎下腹部がゴロゴロ鳴る
⭐︎腸の蠕動運動が不安定になる
⭐︎お腹が張る
⭐︎下痢と便秘を繰り返す
※治法・・・抑肝健脾
⑤脾胃気虚
脾胃の機能が元々弱かったり、不摂生によって機能低下を起こします。
⭐︎普段から下痢を起こしやすい
⭐︎疲れやすい
⭐︎食後眠くなる
⭐︎顔が浮腫やすい
⭐︎尿が出にくい
※治法・・・健脾益気、温中散寒
⑥腎陽虚
高齢者、冷え性の人に多く食べ物の消化吸収するエネルギーが不足して起こります。
⭐︎お腹が冷えて痛む
⭐︎手足が冷える
⭐︎浮腫やす
※治法・・・温腎健脾